「命をかけて成し遂げたいミッションを探していた」辿り着いたのは、人と企業の可能性を広げる複業マッチングプラットフォームの実現 |株式会社Another works 代表取締役 大林尚朝

  • 2019/12/26

挑戦する全ての人の機会を最大化したい——。
そう話すのは株式会社Another works代表取締役の大林尚朝さんです。

人材業界でコンサルタントやマーケターを経験してきた大林さん。
その中で、企業や求職者のミスマッチを引き起こす人材業界の仕組みに違和感を抱いたと言います。
その違和感を解消し、挑戦する人たちを後押ししようと起業を決意。2019年9月に複業をしたい人と企業をつなぐマッチングプラットフォーム「Another works」をリリースしました。
大林さんが抱いた人材業界への違和感とは。co-ba shibuyaとの出会い、そしてAnother worksを通じて目指す未来について、お話を伺いました。

〜〜〜コミュニティマネージャーより〜〜〜
僕は人材業界の仕組みを変えたいんです…!と入居面談時から熱量高く語ってくれていた、大林さん。その熱量に感化され、私たちも「想いのある彼のチャレンジを応援いきたい!」と強く思ったのでした。
サービスローンチと同時にメンバーの数も少しづつ増えはじめ、意欲的に活動している姿も印象的です。メンバーの方も使命感をもってサービスを盛り上げようとしているところが素晴らしい。
記事を通して、彼の起業に至るストーリーとこれからをぜひみなさんに知って頂ければと思います。
そして、常に鼓舞し邁進していく一緒に彼の背中を応援していけたら嬉しいです!

父の背中を追いかけて起業。命をかけて成し遂げたいのは「人材業界の変革」

——大林さんは2019年5月に起業をされています。起業への想いはいつ頃からありましたか?

父が経営者だったため、自然と同じ道を歩むのだと思っていました。子どもの時から土日も家で仕事に打ち込む父の姿を見ていて、かっこいいなと思っていたんですよね。

そんな仕事熱心な父に「人生の中で命をかけてでも成し遂げたいことを見つけなさい」と幼い頃から言われていて。漠然とですが、いずれ僕も父のように打ち込めることを見つけて起業するのだと考えていました。

——幼い頃から起業への夢を抱きつつも、ファーストキャリアは人材企業への就職を選ばれています。就職を選んだ理由はどこにあったのでしょうか?

当時は父の言う「命をかけて成し遂げたいこと」がまだ見つかっていない状態で。だから、まず会社に勤めて、起業に必要な知識やスキルを身につけようと思ったのです。

そこで、新卒で株式会社パソナに入社。人材業界であれば、世の中にどのような企業やサービスがあるかを知れると同時に、起業する際に必要となる様々な企業とのつながりも得られる。そう考えて、人材業界をファーストキャリアとして選びました。


——入社してからはどのようなお仕事を?

業務委託の顧問やフリーランスを企業に紹介する新規事業を担当しました。

その中で、優秀で熱意のある人材が参画することで、企業の成長スピードがぐんと上がる様子を目の当たりにしてきました。
例えば、Webサービスの新規事業を立ち上げようとしているある大手企業から、業務委託人材を紹介してほしいと依頼を受けたことがありました。当時、その企業にはエンジニアが1人もいない状態で。そこで、僕は業務委託でプロジェクトに参画できるエンジニアやマーケターを数名紹介したのです。すると、なんと採用された業務委託の方々だけでチームが作られ、事業の立ち上げを成功させられたんですよね。

——それはすごいですね……!

社内に正社員がいなければ、新規事業の立ち上げはできないと、クライアント企業は諦めかけていました。しかし、スキルと想いを持った業務委託のメンバーが参画することによって、事業が前に進み始めた。企業の成長を後押しするのに、雇用形態は関係ないと感じた瞬間でした。

——お話を聞いていると、独立せずとも業務にやりがいを感じていたのかなと。

やりがいはもちろん感じていました。しかし、同時に人材紹介のビジネスモデルに様々な問題を感じるようになったのです。

その一つが、高額な紹介料です。企業が人材会社を通して人を採用した場合、マッチング成立時には人材会社に高額の紹介料を払わなくてはなりません。ビジネスなので仕方がないですが紹介料の高さが原因で、人材会社を通した採用ができず、人手不足に苦しむ企業の方々にも数多く出会ってきました。

また紹介料モデルは、企業だけでなく、求職者にとってもデメリットが大きいんですよね。例えば、企業が予算50万円で業務委託人材を探していた場合。マッチング成立時には、そこから半分以上が紹介料として人材会社に差し引かれてしまうケースも多々あります。求職者としてはもらった報酬である「25万円」が努力値の目安となる一方で、企業は費やした予算である「50万円」分の成果を期待します。そこにギャップが生じることでお互いに気持ち良い関係性を結べなくなってしまう可能性もあるんですよね。

——高額な紹介料によって、企業の期待値と求職者の努力値にギャップが生じてしまう構造があるのですね。

そうですね。こうした問題で苦しむ企業や求職者に出会うたびに、何とかして解決しなければならないと強く思うようになっていきました。

「これこそが、命をかけて取り組むべきことなのではないか」

そう感じて、起業を決意したのです。 

安心と刺激が両立する空間のco-ba shibuya、信頼できる仲間も

——起業して立ち上げられたAnother worksは、どのようなサービスなのでしょうか。

企業に毎月サービス利用料を支払ってもらう月額モデルの複業マッチングプラットフォームです。マッチング成立時に高額な紹介料が発生しないため、従来よりも気軽に導入してもらえるようになっています。

また、プラットフォームという形態をとっているため、仲介業者が入ることはありません。企業が求職者のプロフィールを見て直接オファーを出せるだけでなく、求職者が求人情報を見てエントリーをすることもでき、よりスムーズにマッチングができるようになっています。

——複業人材、フリーランスに特化したプラットフォームにしたのは何故でしょうか。

業務委託のメンバーだけで新規事業を立ち上げたケースを、前職で目の当たりにしたことが原体験となっていますね。雇用形態に関わらず優秀で想いのある人材がいれば、企業は前進する。また、複業という新たなチャレンジの機会を求職者の方にも有効活用してほしいとの思いもありました。

——業界課題を解決するだけでなく、企業や求職者の新たなチャレンジを応援するプラットフォームとしてAnother worksを立ち上げたのですね。大林さんは、起業する前にco-ba shibuyaに入居されています。きっかけは何だったのでしょうか?

会社を辞め、本格的に起業準備に入った時に、集中して作業ができるコワーキングスペースを探していました。学生時代に2年間インターンをした会社のオフィスが渋谷にあったため、初心に返ろうと「渋谷 コワーキングスペース」と検索していて。そこで偶然、co-ba shibuyaを見つけたんです。

——最初はあくまで作業スペースとして、コワーキングスペースを探されていたのですね。

そうですね。でも、見学に来た時にイメージがガラリと変わりました。「ここはただの作業スペースじゃないぞ!」って(笑)。

夢に向かって一生懸命努力している起業家やフリーランスの入居者の方が多くて。父の言っていたような、命をかけて自分のやるべきことに取り組んでいる方々ばかりで、とても刺激をもらえる環境だと感じたのです。



——co-ba shibuyaの入居者であり、同じ起業家の
ヤマタク(init株式会社 代表取締役CEO兼CTO 山田卓)とは、よくビジネス談義もされていますよね。

実は、今夜もヤマタクと飲みにいくんですよ(笑)。彼は元アーチェリー選手ということもありストイックで。事業に対して100%全力で向き合う姿勢からいつも刺激を受けています。ビジネスの相談をしたり、飲みにいったりと、刺激をもらえるだけでなく、安心して息抜きのできる仲間でもあります。

実は彼の会社Another worksを利用してくれているんですよ。信頼している起業仲間が、サービスに魅力を感じてくれるのは本当に嬉しいですね。

——挑戦する仲間でもあり、友人でもある。そんな関係性が築けているのですね。

また、co-ba shibuyaに行けばコミュニティマネージャーやコミュニティスタッフの方がいて、いつでも声をかけてくれます。何か挑戦したいことがあれば、人を紹介してくれたり、相談に乗ってくれたりと、そっと背中も押してくれて。完全な仕事場でもないけれど、遊び場でもない。co-ba shibuyaはそんな心地よい関係性が紡げる場所だと感じています。

挑戦する全ての人の機会を最大化できる社会へ向け、トータルライフサーポートができるサービス作りを

——今後Another worksを通してどのような社会を実現していきたいですか?

Another worksでは「挑戦する全ての人の機会を最大化する」をビジョンに掲げています。新しいことに挑戦したいと考えている人たちが、ミスマッチや情報不足等の様々な制約によって可能性を潰されることのない世界を目指しています。

実際に少しずつAnother workを通して新たな挑戦に踏み出せた方々も増えてきています。例えば、あるサーバーサイドエンジニアの方が、スキルアップをしようと、フロントエンドを学び、未経験ながら実践できる場所を探していました。そこで、Another worksを通して、複業を始めたのです。その方は、フロントエンドエンジニアとしての実績を元にポートフォリオを作成。さらなるスキルアップに成功しました。

——まさにビジョンである「挑戦する全ての人の機会を最大化する」が実現できているのですね。これからの展望で具体的に決まっていることはありますか?

複業やフリーランスなどの多様な雇用形態が社会に広がっていくためには、サービスがより多くの人に知られ、利用されていく必要があると思っています。

複業の解禁を宣言する会社は増えていますが、複業人材やフリーランスと積極的にプロジェクトを行いたいと宣言している企業はまだまだ少ないのが現状です。将来的には、複業人材やフリーランスを受け入れる大手企業を増やし、社会により多様な働き方を広げていきたい。そのためにも、まずはサービスを広げていくのが目標です。

また、事業を通してフリーランスの方に話を聞いていると、仕事だけでなく、生活においても不安を抱えている方が多いと気づきました。フリーランスの場合、部屋を借りられなかったり、保育園になかな入れなかったりと様々な困難が生じています。現在Another worksでは仕事のサポートだけですが、今後は色々な会社と協力しながら、トータルライフサポートができたらと考えています。

これからも様々な方向から、挑戦する全ての人の機会を最大化していきたいです。

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自らが掲げるミッションに、命をかけて向き合う大林さん。その熱量がひしひしと伝わってくる取材となりました。その熱量を原動力に、周囲を巻き込み、社会を変えていってくれるはず。
co-ba shibuyaは、大林さんとAnother worksが描く未来をこれからも応援し続けていきます!


また、現在co-ba shibuyaでは仲間を募集しております!
記事を読んでAnother worksさんに興味を持った方も、ぜひ問い合わせください。ご紹介いたします◎
   
※各画像クリックでフォームに飛びます。


取材協力:inquire Inc.(取材・執筆:辻野 結衣 、編集:岡本 実希 )


[Profile] 大林尚朝

株式会社Another works 代表取締役

早稲田大学在学中に株式会社リアライブに参画しマーケティング責任者として強固な集客基盤を構築。
その後、株式会社パソナ パソナキャリアカンパニーに新卒入社し顧問やフリーランスを業務委託紹介する新規事業に従事。全社総会にて史上最年少で年間最優秀賞を受賞するなどギネス記録を数多く樹立。
2018年に株式会社ビズリーチのM&A領域の新規事業における創業メンバーとして参画。
2019年5月7日に株式会社Another worksを創業。
業界初の成功報酬無料の総合型複業マーケットプレイス「Another works」を立ち上げる。
HP:https://aw-anotherworks.com/