医療への恩返しを胸に、働きながら週7日co-baで学び直す 医療機関職員/4年制大学人間科学部通信課程在学中 Sさん
- 2026/08/04

京王線調布駅から徒歩1分にある会員制コワーキングスペース「co-ba CHOFU(コーバ チョウフ)」。
ここには、さまざまな分野で働き、新たな挑戦を続ける人たちが集まっています。
Vol.21は、医療機関で働きながら、4年制大学の通信教育課程で人間科学を学ぶSさん。
現在の仕事や大学のこと、co-ba CHOFUでの過ごし方や、今後の目標について伺いました。
医療に支えられた経験が、学び直しの原点に
ーこれまでのご経歴と、現在のお仕事について教えてください
私は生まれながらに疾患があり、手術を経験しています。幼い頃からずっと「医療に助けられた」という思いがあり、「どのような形でも、いつか医療に関わる職業に就いて恩返しがしたい」と思っていました。
その思いから医療事務を学び、新卒で大学病院に就職しました。就職したのは、ちょうど新型コロナウイルス感染症の流行が始まった頃。働き始めて3日後には、防護服を着て現場のサポートに奔走するなど、過酷なスタートとなりました。
ー激動のスタートだったのですね。その後、現在の病院へ転職されたのですか
大学病院で3年間勤務したのですが、役割分担が明確になっていたので、患者さんとの距離が少し遠く感じられたんです。「もっと近くで患者さんを支援したい」と思うようになり、地域医療を担う現在の病院へ転職して、4年目になります。現在は患者さんが安心して医療を受けられるように、地域と連携する事務部門で働いています。
ー現在の病院に転職されてから、通信制大学に入学されたそうですね。仕事をしながら学び直そうと思われたきっかけは何だったのでしょうか
今の病院で患者さんたちと日々深く接する中で、自分の知識不足に直面したことが大きなきっかけです。
診察後、不安そうな表情で座っている患者さんに声をかけると、「先生に聞きたかったことを聞けなかった」「診察内容をきちんと理解できているか分からない」と打ち明けられることがありました。
その時、単に優しく話を聞くだけでは、本当の支援にはならないと痛感したんです。心理学や認知症について、学問として体系的に学び、知識を身につけなければ、患者さんの本当の思いを汲み取り、適切な支援につなげることはできない。そう考えたことが、大学で学び直す決断につながりました。
―通学制の大学に通うということは考えなかったのですか
4年間、医療の現場を離れることに不安を感じたんです。
今の大学を選んだのは、働きながら両立できる通信課程があり、高齢者支援について専門的に学べるカリキュラムが充実していたからです。そして何より、他大学の通信課程とは違って、専門的なゼミに所属して卒業研究に取り組める点に強く惹かれ、働きながら学ぶ道を選びました。
入学試験では、4年間の履修計画や、ゼミでどのような研究に取り組み、その学びを社会にどう生かしていくかという計画書を提出し、面接を経て無事に合格しました。現在は2年生に在籍しています。
「安心・安全」を買う。co-ba CHOFUを選んだ理由
ーco-ba CHOFUに入会されたきっかけは何だったのでしょうか
大学への入学が決まり、勉強場所を作ろうと決めて、職場の近くや自宅周辺でスペースを探し始めました。自宅だとどうしてもベッドに吸い込まれて勉強ができないタイプなんです(笑)。職場から自宅に帰る途中に勉強場所を作ることで、自分を甘えさせない環境を作ろうと考えました。
いくつか利用してみたり、ホームページなどで情報収集したりしました。co-ba CHOFUを選ぶ決め手となったのは、会員制であることと、コミュニティマネージャーが常駐している時間帯があることでした。
24時間営業で誰でも一時利用できるようなスペースは他にもありますが、どんな人がいるか分からない、知らない人だけの空間で、夜遅くまで一人で勉強を続けるのは、少し怖いなという気持ちがありました。
co-ba CHOFUは、審査を経た会員さんが利用していて、日中はコミュニティマネージャーが常駐しています。スタッフや利用者同士のコミュニケーションもあるので、「人の目がしっかりと行き届いている」と感じ、ものすごく安心できたんです。
両親も夜遅くまで勉強して帰ることを心配していたのですが、co-baの様子を説明したら「それなら安心・安全を買っていると思えばいいね」と、とても納得して応援してくれています。
休みの日も仕事終わりも。「週7日利用」のルーティン
ー休日も仕事終わりもco-baCHOFUを利用されていますよね
大学の学期中は、ほぼ「週7日」、co-baを利用しています。週末も含めて、基本的に毎日います。
病院の勤務はシフト制で、平日1日と日曜日がお休み。その週2日は朝から、ほぼ1日中co-baにこもっています。祝日があればその日も来ます。仕事の日は、早ければ夕方5時半、遅くても7時半には来て、夜10時か11時まで勉強しています。
たまにはランチに出かけようかとお店のチェックをしていますが、課題に追われてしまって、つい簡単に済ませてしまうことがほとんどです。
1年生だった昨年は「できる限り単位を取ろう」と根詰めすぎてしまい、燃え尽き症候群みたいになってしまいました。今年は少しペースダウンして、日曜日は早めに帰宅することを心がけています。
それと週1回は、co-baに荷物を置いて、ヨガスタジオに行ったり散歩したりして気分転換しています。
ー週7日!本当に頭が下がります。co-baでは具体的にどのような勉強をされているのですか
オンデマンドの講義動画を視聴して、そこで出される課題やレポートを作成したり、オンライン上の試験を受けたりしています。
メリハリをつけるために、co-baでロッカーを借り、教科書も課題もすべて置いて帰り、家では一切勉強はしないと決めています。帰ったら基本的には寝るだけです。
英語の授業でスピーキングがある時は、つたない英語を周囲に聞かせたくなくて、家に帰らざるを得ないこともありますが(笑)

co-ba CHOFUのロッカーに保管している教科書たち
つかず離れずの距離感が心地よい
ーそこまで使い倒していただけてうれしいです(笑)実際に日々co-ba CHOFUを利用してみて、どんなことを感じていますか
利用していて感じるのは、利用者同士の心地よい距離感です。
co-baは人と人とのつながりを大切にしていると思いますが、自然に会話が生まれる雰囲気と、それぞれが黙々と作業に集中できる空気のバランスがすごくいいんです。交流を強制されるわけではなく、お互いに「今日もいるな」「今、忙しそうだな」と認識し合いつつも、適度な距離感が保たれている。その自由さが私にはとても心地よいです。
たまにイベントなどでにぎやかになることもあるのですが、その時はオンラインブースをお借りしてこもり、それほど煩わしさを感じることもありません。
普段は仕事と課題に追われすぎて、なかなか参加できていないのですが、タイミングが合えば、会員さん同士の交流会にももっと参加したいと思っています。

唯一参加できたco-ba DHOFUの会員交流ランチ女子会
医療の枠を飛び越え、「病気になる前の支援」を目指す
ー今後の目標や将来の展望について教えてください
大学でのこれまでの学びを通じて、私の中で大きな変化がありました。
医療に支えられた経験から医療の世界を目指してきましたが、人間科学部で人間を科学的に分析していく中で、「人を支える方法は医療だけではない」と気付きました。
今、一番興味を持っている人間工学の分野では、人が歳を重ねるにつれて、物の聞こえ方がどう変化していくかを学んでいます。例えば、高齢になると炊飯器の電子音が聞き取りにくくなるといった、日常の小さな不便を科学的に解決していくアプローチです。
これまでは、病気や認知症になり「不安を抱えてからの支援」しか見えていませんでしたが、これからは人間工学に基づいた製品開発や、より分かりやすい情報伝達のデザインといったアプローチを通して、「不安になる前の支援」「病気になる前の予防的な支援」ができるんじゃないかと考えるようになりました。
大学を卒業した先は、一度医療業界の枠組みから勇気を持って一歩外へ飛び出し、学んだことを活かした新しい「人の支援の形」に挑戦してみたいという思いが芽生えています。
インタビューを終えて
いつも静かに、そして圧倒的な集中力で机に向かわれているSさん。時には声をかけるのもためらってしまうほどの真剣な姿が印象的です。
今回、週7日co-ba CHOFUに通い続ける原動力が「人を支えたい」という強い想いにあること、そしてその根底には、幼い頃から医療に支えられてきた経験と、「恩返しをしたい」という純粋な想いがあることを伺って納得しました。
また、co-ba CHOFUを安心して勉強に専念できる場所として選び、心地よく利用していただいていることを伺うことができ、コミュニティマネージャーとして大変うれしく思います。
学びを通して、新たな世界へ挑戦したいという気持ちが芽生えたというSさん。その転機が、このco-ba CHOFUで生まれていると思うと、とてもワクワクします。
医療の枠を越え、新しい「人を支える形」に挑戦しようとしているSさんの挑戦を、これからも応援しています!
co-baCHOFUでは、さまざまな職業の会員さんが、それぞれのスタイルで場所を活用しています。
これからも、そんな働き方のヒントが詰まった会員さんのストーリーをお届けしていきたいと思います。次回もお楽しみに。
(聞き手:つちだ)