2020年2月から3月まで、インターンシップ生として活動した池田明日香さんと富永実穂さん。
インターンシップ期間中co-ba koriyama利用者の方、郡山で起業された方や郡山市の起業家支援に取り組む行政の方にインタビューをしていただきました。
結婚式を身近なものにしたい、という思いでmarry youを立ち上げた小竹ともみさん。
そんな小竹さんに、起業するまでのお話や第2回郡山地域クラウド交流会に参加したときのお気持ち、参加してからの変化などをお聞きしました。
お客様の要望にこたえたい
――まず、一般的なウエディングプランナーとフリーの違いを教えてください。
小竹さん:一般的なウエディングプランナーは会場に就職します。だからお客様から「こういう演出がしたい」という要望があっても、会場さんがそれは危ないと判断すればダメになることもあるんです。でも私の場合はフリーなので、どのくらいのリスクがあるかなどをお客様やスタッフの方と話し合って、お客様の理想に1番近い形で提案することができます。また、絶対にこれを売らなくてはいけないというノルマもなく、お客様によって料金体制を自由にできるところもフリーウエディングプランナーの良いところです。
「絶対にもうプランナーはやらない!」と思ったけれど……
――起業した経緯や起業したときのお気持ちを聞かせてください。
小竹さん:私はホテルと専門式場でプランナーをやっていたんですけれども、「絶対にもうプランナーはやらない!」というくらいの覚悟でやめたんです。でも、そのあと一般職に就いてもおもしろくなくて……。やっぱりプランナーの仕事自体はすごく好きだったのでまたやりたいなと思うようになりました。ゼロからの出発ということはよくわかっていたんですけど、人生には限りがあるので、1番やりたかった仕事に1番時間を割きたいなと思って起業しました。
――とは言え、起業することは相当な勇気が必要だったと思います。不安もありましたか?
小竹さん:不安な気持ちはありました。子どももいたので大変でしたね。起業するまでに4年かかりました。講演会に行ったり自己啓発本を読んだりしても、こういうのじゃないなと思って泣いたときもありましたし、どうしたらいいのかわからなくて苦しい時期もありました。フリーウエディングプランナーになるまでは長かったです。
長い4年を経て、地域クラウド交流会参加
――第2回郡山地域クラウド交流会に参加して、なにか変化はありましたか?
小竹さん:私は行動力が昔からあって、これをしようと思ったらやらなきゃ落ち着かない性格でした。人づてに「地域クラウド交流会」という存在を知って、第1回郡山地域クラウド交流会に行ってみて、面白そうと思って電話して……そうやって参加することになりました。地域クラウド交流会に参加したことで、フリーウエディングプランナーという仕事があるということを広げられたと思っています。行動したことによって1回まわった歯車が次々にまわっていく。そのことを自分でも感じとれました。
お客様思いの方と、お客様のための、結婚式を。
――お仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
小竹さん:お客様思いの方と提携するようにしています。フリーのウエディングプランナーになると、本当にいろんな方と出会います。その中でお客様のために、という思いを持っている方と一緒に仕事をしたいです。利益ばかりを求めたり、手を抜こうとしたりする方とは一緒にできないです。それは、どんなに地位が高い方でも変えられないポリシーです。妥協はしません。
――「妥協はしない」という姿勢が自分の信頼を守るためではなく、完全に「お客様のため」であることがすごいです。
小竹さん:ウエディングプランナーは新郎新婦さんの人生を預かっています。今までの人生も、これからの人生も。だから失敗も、少しの間違いも許されない。リスクは本当にいっぱいあるので苦しいこともあるけど、それでもやっぱりやりたい仕事です。
悩める新郎新婦さんの1番のサポート役になりたい
――これからの目標を聞かせてください。
小竹さん:今まではフリーウエディングプランナーの認知度を上げたいという思いで活動していました。それはこれからもやっていこうと思っているのですが、将来的には福島県の悩める新郎新婦さんの1番のサポート役になりたいなと思っています。結婚したら「じゃあmarry youに頼もう」とすぐ頼っていただけるような存在になりたいですね。でも今、結婚式離れが進んでいるんです。たぶん金銭的な理由からだと思うんですけど……。
――でも、金銭的に結婚式を挙げられないと思っていたけど、融通の利く小竹さんのところでなら挙げられる、というようなご夫婦もいるように思います。
小竹さん:さまざまな理由で結婚式を挙げることが難しいご夫婦でも「marry youなら挙げられるよね」と思ってもらうことが、私の中での1番の目標です。そういうブランド化をしていきたいです。結婚式は友達とか家族とか親戚とかみんな来てくれるわけだから楽しくないはずがないんです。それを本当に味わってほしいと思ってやっています。
明るく笑顔でインタビューに応じてくださった小竹さん。「お客様のために」という言葉はよく耳にしますが、こんなにお客様のことを思って活動されていることには驚きました。
小竹さん、ありがとうございました!