2018年8月17日から9月7日の間、インターンシップ生としてco-ba koriyamaをお手伝いしてくださった宮崎瞳さん。
宮崎さんがインターンシップ中にco-ba利用者の皆さんに、起業のきっかけや現在のお仕事について、今後の展望などについてインタビューしていただきました。
5名の方にご協力いただいた、宮崎さんのインタビュー記事を掲載いたします!
曽我亨和さん
リクルートから地元の広告会社勤務を経て、昨年WIREDBRAINSを立ち上げました。
起業してまだ1年ですが、長年の経験と人脈を生かしてPR事業という新しい風を福島県に起こそうと日々奮闘しています。
そんな曽我さんに経営について話を聞きました。
Q PR事業とは、どういう仕事ですか?
昔は、広告を出せば売れる時代もありましたが、今は広告がきかなくなってきています。PRという手法は、広告という一方的な情報発信だけではなく、SNSやイベントを通して双方向のコミュニケーションを設計していく手法です。
Qこの仕事のやりがいは何ですか?
起業してからは人数も少ないので、とにかくいただいたお仕事を誠実に対応することに精一杯で・・・でも、ありきたりですけど、クライアントさんに喜んでもらったり、社員がいきいきと働いてもらえることですね。
ただ、社員(デザイナー)が一人だけしかいないので、孤軍奮闘頑張ってもらっているんですけど、負担をかけすぎだなぁと、申し訳ない気持ちもあります。
クライアントさんに迷惑かけてしまっている部分もあるし、社員の負担も考えてもう一人デザイナーを採用しようと考えています。でも、安定的な仕事があるわけではないので、雇うのが怖い部分もありますが、そこは、腹を括って正しいことを正しく実行できる環境を作らなければいけないと経営者として考えています。
Q起業する前と起業してからの違いは何でしょうか?
“経営“ということはある程度想像していましたが、実際はよりシビアだと感じています。例えば、会社員時代は会社に守られていますが今は社員を守らなければいけない立場。目標売上を達成するためには、達成できるような体制づくりや環境づくり、営業活動もすべて自分でやらなければいけない。そういったことを考えたりすると日々不安ですね。経営者になってみないとわからないことがたくさんありました。いくら勉強してもやらなきゃわからないことがありますからね….。
Q起業してから大変だったことは何ですか?
あまりないです。(笑)
なにやっても大変なんだろうなと思ってるからそう感じないんだと思います。
大変にならないように日々ちゃんとやっていれば大変なことっておきないかなって感じもしていますね。例えば、災害とか、経済情勢とかの外的要因は別として、何かトラブルや問題が起きる時って、必ずその原因があると思うんです。その原因は、突如、現れるわけでなくて、日々の歪(ひず)みみたいなものが重なって問題になるわけで、だから経営者としては、その日々の歪みをいち早く感知して、小さなうちに解決していくことが重要かなと思います。
Qどのような人材と一緒に働きたいですか?
シンプルにいい人!!正直な人!
分からないことって誰しもいっぱいありますよね、それを分からないって言ってほしいですね。分からないことをきちんと発信できて、それを分かるように努力する人は成長すると思います。
Q今までで一番印深いことは何ですか?
以前勤めていた会社での経験ですが、東京の日本橋に本社がある企業さんが、千葉県の木更津市に本社を移転するという話になりました。
とても広い土地でその土地の一角に社屋を建て残りは全て地域の人が集まる商業施設や公園を作るというすごいビジョンをもった経営者の方でした。
当時、私が広告を担当していたので、コンセプトを作るところから始まって、出店する店舗の募集など、大きなプロジェクトを任せていただいて。
無事にオープンした時に、会長さんに曽我君に頼んでよかったよと言われたとき、「仕事しててよかった」と思いましたね。
あとは震災ですね。震災は自分が変わったきっかけになったような気もします。
35歳で独立するんだと決心したのも震災がおきてからだし、僕の就職活動の時期は超氷河期といわれていて、どこも雇ってくれないくらい就職するのが大変だったんです。僕は大学もなんとなく行ったし、就活もほとんどしてない、だけど運よく就職できました。(笑)ただ、震災の時に、今まで、なんとなく流されて生きてきたなぁと感じて、そんな自分を変えたいと思ったんですね。
そして、あの震災が自分の意志で覚悟決めてやるラストチャンスだと思ったんです。
Q今後のビジョンを教えてください
私の会社のミッションは“知をつなぎ、知を生かす”です。
自分たちだけでできることって限界があるんです。
できれば色んな人と一緒にやりながら、色んな人を繋ぎながら、地域を、ふるさとに貢献していけたらいいなと思っています。
[Profile] 曽我亨和さん