8月6日(土)の10時~11時、オンライン宇宙講座を開催しました。
日本に住みながらアメリカの企業、LeoLabs, Inc. に勤務している、co-ba CHOFU会員 藤本浩平さんを講師にお迎えし、人工衛星についてや、宇宙に人間が残したゴミ(スペースデブリ)についてお話していただきました。
20組の参加者からは質問もたくさん出て、学びの多い時間となりました。
☆彡藤本浩平さん プロフィール☆彡
(LeoLabs, Inc. シニアSDAソリューションアーキテクト)
専門は軌道力学・推定理論・宇宙機航法。大学生の時に、宇宙には人間が残したゴミ
(スペースデブリ) が大量に浮遊していると知り、衝撃を受ける。以降、デブリを観測
したり、図鑑 (カタログ) を作ったり、ごみ除去衛星を設計する仕事に従事する。工学博士。
スペースデブリってご存じですか?
これは、宇宙ゴミのこと。役目を果たした後も宇宙を漂っている人工衛星や、ぶつかって壊れた破片などは、宇宙ゴミ「スペースデブリ」となって、地球の周りを漂っているそうです。
地図アプリや天気予報、カーナビゲーションシステムやスマートフォンのGPS機能など、私たちは日々、人工衛星からの情報を知らないうちに活用しています。実は、目に見えないけれど宇宙は私たちの生活と切っても切れないものになっているのです。縁の下の力持ち、ならぬ「屋根の上の力持ち」なのですね。
藤本さんは、地上からレーダーを使って無数に飛んでいる人工衛星の大きさや、飛んでいる場所を観測し、図鑑を作るお仕事をしています。
実際に使っている図鑑を見せてくれたのですが、あまりにもたくさんの人工衛星やデブリが飛んでいて参加者もビックリ!
ピンポン玉くらいの大きさがあれば、観測可能だそうです。
まだ法整備がされていない宇宙では、人間の利益追求のために次から次へと人工衛星が打ち上げられているのが現状です。このまま無責任に宇宙開発を進めていくと、宇宙もゴミだらけになってしまい、今までのように宇宙を活用できなくなるという課題があります。
人工衛星が何かとぶつかることで破片が飛び知り、それがデブリとなるため、まずは衛星同士がぶつからないようにすることが大事です。つまり「ぶつからない衛星を作る」。そして「ぶつかりそうな物体を見張る」「ぶつかりそうな物体をどかす」という全部で3つのことが、持続可能な宇宙開発のために必要だそうです。
宇宙に対して、私たちが今すぐできることは少ないですが、肉眼で見える人工衛星もあるので、まずは観察してみるのもおススメです。
地球上空400kmを飛行し、90分で地球を1周する国際宇宙ステーション「ISS」は、日本からも肉眼で観察できる有人の実験施設です。
今年は、直近だと8月23日 午前3時56分から数分間見ることができますよ。
「#きぼうを見よう」のサイトでは、いつ国際宇宙ステーションが観察できるかの予測が掲載されています。
ぜひ空を見上げて、宇宙を身近に感じてみてください。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!