DAY 32 初めての気仙沼

  • 2015/11/21

飛騨高山メンバーといざ気仙沼へ!

飛騨高山のco-baへの滞在を終え、次は11/22の岩手・花巻のco-baオープニングイベントへ!co-ba hidatakayamaの住さん、浅野さんと、同級生の大宮さんの3人と一緒にまずは手前の気仙沼に向かいます。高山から富山、新潟、山形を経由してざっと750kmの長旅です。

実は飛騨高山と気仙沼のco-baはいわば“兄弟co-ba”。気仙沼で人が集う場をつくろうとしていた杉浦恵一さんが、たまたま全国をバイクで旅して気仙沼にたどり着いた一級建築士の浅野翼さんと出会って意気投合。浅野さんが設計を担当し、100人を超えるボランティアなど多くの人と一緒につくったのがco-ba kesennumaです。その後、故郷・高山に戻った浅野さんが同級生の住さんとつくり上げたのがco-ba hidatakayamaなのです。

前日夜22時に高山を出発して、翌日の朝には太平洋が見えてきました。南三陸町を抜けて気仙沼へ。東日本大震災の被災地を訪れるのは初めてです。いまだに残るボロボロの建物。ピラミッドのように高く積み上げられたかさ上げ用の土。たくさんの仮設住宅。震災から4年半が過ぎても復興って全然進んでいないように感じました。

気仙沼には朝8時過ぎに到着。杉浦さんと合流して岩井崎へ。太平洋は瀬戸内海と違って沖に島が見えないのでちょっと慣れない景色ですが、気持ちのいい朝日です。津波に飲み込まれながらも残った江戸時代の横綱・秀ノ山雷五郎の銅像がありました。

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▲岩井崎の潮吹岩を見ながら

その後は「アンカーコーヒー」で朝ごはん。10年前からあるコーヒー屋さんですが気仙沼市内にあった店舗は津波の被害で全壊。今回訪れたマザーポート店は今年4月に移転新築してオープンしたそうです。店内で売っていた気仙沼の風景が描かれた「珈琲豆キャニスター」の缶は浅野さんのデザインです。デザインの意図を直接聞いてそこに込められた想いとかを知ると、自然と愛着というか親近感というか、そんな気持ちが芽生えます。

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▲浅野さんデザインの缶

杉浦さんの“巻き込み力”を体感

 朝ごはんを食べてから向かったのは庭がきれいな2階建てのお宅。杉浦さんが引っ越してくる新居だそうです。気付いたらなぜかみんなでお家の掃除。渋谷にいるときから「杉浦さんの周りの人を巻き込む力はすごい」と聞いていましたが、聞きしに勝る巻き込み力でした。浅野さんいわく「巻き込まれた方も得をする仕組みになっているのがすごい」んだそうです。そしてここが今日の宿泊場所に決定しました。

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▲みんなでお掃除

その後、渋谷からやってきた「たもっちゃん」こと國保さんも合流して、お昼ごはん。気仙沼の焼き魚はうまかった。糸井重里さんの発案で進んでいる「東北にツリーハウスを100か所つくろう!」というプロジェクトの1つも見に行きました。今回行ったのは気仙沼市落合という場所にある5つ目のツリーハウス「メリー」。今年の10月にできたばかりだそうです。

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▲ツリーハウスの1つ「メリー」にて

東日本大震災についての資料を展示している「リアス・アーク美術館」にも行ってきました。被災後すぐから学芸員の方が撮影した写真が、撮影者のレポートとともに展示されています。

2011年3月11日、私は広島大学の研究室で論文執筆に追われていました。地震を感じてしばらくすると東北での揺れが大きかったことが分かり、テレビがある図書館へ。職員の方にお願いしてニュースを見せてもらったときに津波の様子を目の当たりにしました。

そして今、こうして見ている景色がまさにあの日テレビの向うに見えていた景色です。なんとも言えない気持ちになりました。

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▲気仙沼湾を望む

飛騨のうまいもん食わナイト!in 気仙沼

さて、夜はいよいよ今日のメインイベントである「飛騨のうまいもん食わナイト!」です。

co-ba hidatakayamaからやってきた3人が、飛騨高山の名物を振る舞います。高山ラーメン、鶏ちゃん、漬物ステーキ、あげづけ、めしどろぼ漬、そして飛騨牛。おいしいお米においしい日本酒。いやーうまかった。飛騨牛はゲームに勝ったメンバーだけが食べられましたが、幸運にも光井もゲットできました。

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▲夜のco-ba kesennuma

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▲高山からやってきた3人の連携プレーで準備が進みます。

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▲飛騨牛の登場に会場が盛り上がる

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▲いつの間にか誰かが歌い出すco-ba

集まるみんなが本当に楽しそうで、何より杉浦さんが一番楽しんでいて。明るい笑顔と熱いエネルギーがあふれるco-ba kesennumaでした。

今回のイベント、タイトルに「in 気仙沼」と付いているということは、次回以降全国のco-baで開催されるんですよね?ぜひ呉にも誘致したいと思います。

◆今日のみっちー日記◆
11/21(土)・晴れ 
・飛騨高山と気仙沼のco-baができるまでの物語。人と人とのつながりってやっぱり不思議ですばらしい。
・co-baはシェアオフィスじゃない。「シェアードワークプレイス」だ。
・来週気仙沼を再度訪れるので被災地の今をゆっくり見てみたい。

Profile  光井周平

1983年広島生まれ。幼少期から城好きだったことが要因で中学校卒業後に呉工業高等専門学校(呉高専)建築学科に入学。 卒業後は広島大学に編入学をして、大学院工学研究科博士課程前期、後期を経て母校である呉高専に教員となる。 専門分野は建築構造で、助教として主に木造建築に関する研究をしている。 学生とともに呉市両城の空き家再生プロジェクトに取り組み始めて以来、“場(空間)”と“そこに集う人々”が地域の活性化に どのような役割を果たすのかに関心がある。2015年10月から12月まで民間企業研修のためツクルバで活動中。