DAY 36 花巻東高校にお邪魔してきました

  • 2015/11/25

午前中はco-baでテーブルのニス塗り

花巻市の地域おこし協力隊の一員として花巻家守舎の活動をサポートしている福田一馬さん。今日は朝から福田さんのお手伝いでco-baへ。

ワークショップでみんなでつくったテーブルの表面を紙やすりで磨いて、ニスを塗ります。右腕をずっと動かすのでなかなか疲れますが、いい運動になりました。磨いていくとみるみるうちに表面が滑らかになって触り心地もよくなります。

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▲福田さんと一緒にテーブルを紙やすりで磨きます。

続いてニス塗り。木材の素材の感じを出したいとのことで、なるべく薄く塗ります。福田さんに教えてもらってこちらも黙々と進みます。会員さんも手伝ってくださって、お昼までには一通り塗り終わりました。午後から別の予定があるので私は午前中のみの参加でしたが、実際に手を加えると場所に対する愛着が増しますね。

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▲一通り1回目のニス塗りが終了。

お昼ごはんはco-ba hanamakiが入っている小友ビルの近所のかっぱ飯店へ。この辺りではよく知られたお店だそうで、少し遅めの時間に行きましたがそれでもたくさんの人がやってきていました。おすすめはAセットだそうで、ごはんとカレーと焼きそばが1つのお皿に盛られてくるという豪快な内容。花巻のco-baを利用した際にはぜひ行ってみてください。ボリューム満点、おいしかったです。(ちなみに私はラーメンと半チャーハンのセットを頼みました。)

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▲co-ba hanamakiの近所にあるかっぱ飯店

午後からは花巻東高校を訪問!

昨日参加した「花巻 夢・企業家塾」でお会いした花巻東高校の事務局長さんに学校の見学についてご相談したところ、快諾していただけたので午後からは花巻東高校へ。

花巻東高校と言えば、埼玉西武ライオンズの菊池雄星投手や北海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手などのプロ野球選手を輩出している学校として全国でも有名です。今年のドラフトでも高橋樹也投手が広島東洋カープに3位指名されました。未来のカープを担う選手がいる学校へ潜入です。

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▲かの有名な高校に来ることになるとは!

まずは応接室にて昨日お会いした事務局長さんから学校の概要についてお話を伺いました。隣の校長室には卒業生のプロ野球選手のユニフォームが飾られています。廊下にも表彰状や優勝旗がずらっと並んでいて、スポーツが盛んな学校であることを改めて感じます。

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▲校長室に飾られた卒業生のユニフォーム。

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▲廊下には賞状や優勝旗がずらり。

花巻東高校は昭和57年に花巻にあった2つの私立学校が統合して誕生した学校。前身校の1つは花巻の発展に多大な貢献をされた地元の実業家で政治家の谷村貞治氏が創立者です。当初は花巻城の近くにあったそうですが、現在は花巻駅から北に2kmほど離れた花巻市総合体育館の近くにあります。

甲子園出場の常連である硬式野球部が有名ですが、ソフトボール部や水泳部など他の部活動も活躍しています。一方で、そんな名門校も志願者数やクラブ活動が低迷した時期があったそうです。平成12年には学校改革、教育改革がスタート。先進的な取り組みを実践する他の高校の視察や全教職員・生徒へのアンケート調査などを経て、たどり着いた答えは「建学の精神の具現化」、そして「教師の意識改革」でした。

建学の精神を具現化するために取り組み始めたのが「師弟同行」と「立腰教育」。「師弟同行」とは、“教師が変わらなければ生徒は変わらない”という考え方を基本とした教育で、実践的に取り組まれているのが「礼を正し、場を浄め、時を守る」こと。現在ではこうした取り組みが成果を上げていますが、浸透するには10年かかったそうです。

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▲書道部の作品が飾られた玄関。

派手な改革が必要なときもあるかもしれませんが、教育の場で必要なのは「地味でも基本に忠実であること」「継続して取り組み続けること」なのかもしれません。教育に携わる者として、非常に刺激になりました。

校内を案内していただいていると見覚えのある顔が。そう、カープに入団するであろう高橋樹也選手です。事務局長さんが高橋選手を呼び止めて「広島から来ている高専の先生」と紹介してくださったのですが、彼からすると「何でそんな人が来ているんだろう?」と思ったことでしょう(笑)

さらに幸運がもう1つ。硬式野球部の監督として有名な佐々木洋先生とお話しをさせていただきました。佐々木先生からしても「何でこんな人が来ているんだろう?」と思われたでしょうが、生徒の指導方法について短い時間でしたが貴重なお話をお伺いすることができました。ちなみに、130人を超える部員数がいる花巻東の硬式野球部ではレギュラーに入れない部員も辞めずに頑張って練習に取り組むそうです。そんな部員を育てる秘訣は「条件をきちんと前もって伝えること」だそうです。

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▲硬式野球部のグラウンド。

国立高専と私立高校とで環境は異なりますが、教育の現場として大変参考になりました。さまざまな偶然が重なって、いろんな出会いが得られた1日でした。

◆今日のみっちー日記◆
11/25(水)・曇りときどき雨
・目の前にあるチャンスに飛び込むと思いもよらない出会いがある。
・「師弟同行」。これからの教員生活で大切にしたい言葉を知った。
・あとから「高橋選手や佐々木監督と写真撮ればよかったのに」と言われた。確かに。

Profile  光井周平

1983年広島生まれ。幼少期から城好きだったことが要因で中学校卒業後に呉工業高等専門学校(呉高専)建築学科に入学。 卒業後は広島大学に編入学をして、大学院工学研究科博士課程前期、後期を経て母校である呉高専に教員となる。 専門分野は建築構造で、助教として主に木造建築に関する研究をしている。 学生とともに呉市両城の空き家再生プロジェクトに取り組み始めて以来、“場(空間)”と“そこに集う人々”が地域の活性化に どのような役割を果たすのかに関心がある。2015年10月から12月まで民間企業研修のためツクルバで活動中。