ものづくりをはじめる人が生まれやすい世界をつくる |株式会社パエリア 代表取締役兼ディレクター 山口 隆広

  • 2015/10/20

独立し、co-ba shibuyaメンバーとなって、早1年。“インターネットにまつわる仕事がしたい!”そんな思いのもと、時代の変化と共に色んなチャレンジをされながら、今は、IoT(Internet of Things)関連のお仕事をされている、株式会社パエリアの山口さんにお話を伺いました。

やっと自分のやりたいことに辿りつきました

──現在の活動について教えてください

現在は、IoT(Internet of Things)に関わる領域のアプリケーションを作っています。IoTとは、インターネットとものをつなげる技術のこと。家電などを作っているメーカーさんと一緒に、そのアプリケーション作りを最近やっています。

──具体的にはどんなアプリを作っているんですか?

すみません。それはまだ具体的には言えないですね。秘密なんです。年末にリリースされるので、楽しみにいておいてください。

──そうなんですね、楽しみにしています!それでは、今までのお仕事について教えて下さい。

一番最初に入った会社は制作会社でした。リクルートの子会社で、求人広告を書いたり、制作の仕事もあれば、印刷のマネジメントの仕事もしていました。具体的に言うと、刷り上がったものが、きちんと印刷されてるか確認したり、そもそもどんな種類の紙に印刷するか、紙の種類を決めたりもするんです。予算と用途を見極めながら印刷周りの判断をしていく仕事でした。でも僕はずっとインターネット関係の仕事がしたくて。

──へー、それはどうしてですか?

2000年に大学生になったんですけど、2chが1999年ぐらいにできたような、そのくらいの時代だったんですね。“大学生です/時間もあります/それで初めてパソコンを手に入れました/インターネット繋げばいくらでも面白い情報が入ってきます”という状況下に置かれて。今まで検索って文化がなくて、図書館に行かなきゃわからなかったことが、検索すればわかるようになったなんて、インターネット面白いなぁ!って思ったんですよね。それと同時に、これが仕事になったらいいなぁって思っていました。

その後、社会人になってインターネットの広告を作りたいと思って、先ほどの制作会社に入ったんですけど、最初の半年に広報営業、次の半年に広報制作をしたと思ったら、気づいたら2年目には印刷周りのプロフェッショナル教育を受けてました。でも、2009年頃にリリースされたスマートフォンを見て衝撃を受けたんですよね。これだ!って。やっぱりインターネットにまつわる仕事がしたいって。僕のしたいことはどこでできるだろうと考えた時に、その頃“モバゲー”が伸びてきていたので、DeNAに入ったらできるだろうと思い、前の会社を辞めてDeNAに入ることになりました。

山口さん02

DeNAに入ってからは、印刷を見ていた仕事から一転、はじめからソーシャルゲームをやれって言われたんです。その当時、まだそんなに目立ってなかった、“農園ホッコリーナ”っていうゲームの担当になりました。この時に活きたのが、制作会社で学んだ“誰に届けるのか考えろ”っていう教えでした。制作会社だったら、この求人は一体どんな人を求めているのか。今回の農園ゲームだったら、一体どんな人の為に作るのかってことですね。

──そんな教えが前のお仕事にあったんですね。結果的にどんなゲームになったんですか?

結果として、変な動物がたくさん出てくるゲームになりました。ターゲットを明確に女性に当てて、ちょっと変なかわいい動物を出してみたんです。そうしたら、ユーザーさんにも好評で、売り上げも上がりました。“誰に届けるのか考えろ”。その、制作会社での学びがここで活きました。

その後は、ソーシャルゲームの印象が僕について、アドバイス側にまわりました。ただ、それでは自分のやりたいことと違うので、なにか作りたいと思い、今度は“UI”を考える側にに回りました。

その後、アプリも含めていくつかの新規開発に関わらせてもらっているうちに、エネルギーがあるうちにディレクターをやるだけじゃなくてマネジメントから何からやってみたいなと思って、ふらっと会社をやめてみました。

──2つの会社を経て独立されたんですね。

はい。独立して、株式会社パエリアという会社を立ち上げました。最初に始めたサービスは、“Hexi”というステッカーのサービスです。六角形の形をしたステッカーで、中のデザインと縁のデザインを自分で決めて、世界で一つだけのオリジナルステッカーを作ることができるんです。

僕は最初UI設計とかしかやってなかったんですが、気づいたらサーバーのコードを書いたりしてました。開発は前に一緒の会社に勤めていたエンジニアの人に手伝ってもらいました。そのエンジニアのニーズから生まれたサービスだったんですよね。このステッカーは今海外の方によく利用して頂いてます。

そこから今に至り、現在は、IoT関係の仕事をしています。

Hexi

▲山口さんのPCには、Hexiで作られたステッカーがずらり。

ものづくりが大好きなんです

──それでは、なぜ会社のビジョンとして、“ものづくりをはじめる人が生まれやすい世界をつくる”を掲げたんですか?

自分がものを作るのが好きだからです。今は作り方が簡単になってきていますが、前はそうではなかったんですよね。アニメーション作りたいってなっても、値段が高かったり、やり方が難しかったりして、アイデアはたくさんあるのにそれをどうやったらいいのかわからない人がいたんですよね。実際そういう女性にも会ったあったことがあって。そういう人たちに対して、そういうものがもっと簡単に作れるようになれば、もっと世の中面白くなるんじゃないかなぁと思ったんです。

co-baは僕に元気をくれました

──なるほど。みんなが自分の作りたいものを作れる世の中になったら、確かに面白そうですね! 続いて、co-baについて聞かせて下さい。co-baとの出会いは何でしたか?

前の会社を辞めて独立して一人になって、なんか、急に孤独だなぁと沈みかけていた時に、前勤めていた会社の同僚に勧められました。

──1人になった山口さんにとって、co-baは大切な場所なんですね。ちなみにco-baのどこで仕事をするのが好きですか?

僕は6階の床が好きですね。6階は靴を脱いで使うフロアなので、床に座ってでダラーっと仕事をするのが好きです。また、5階に行って、会員さん同士で話すのも好きですよ。

──co-baを使っていてよかったことはなんですか?

極端に思い詰めなくなることですね。学校に行くみたいにco-baに行く。会社を辞めた当初は、知らない街に一人で来て、周りに誰もいなくて、本当にブログに書いちゃうぐらい鬱になっていたんです。急に環境変わっちゃうと人って元気なくなっちゃうんですよね。猫も一緒で、急に環境変わっちゃうとご飯食べなくなるみたいな。でもco-baにいるとやたら話しかけてくる人がいたりとかがあって、それがよかったですね。人と喋る場所が大事だと思うんです。それから、いろんなことをプロの方に聞けることですかね。

──仕事をする上で大切にしていることはありますか?

それはですねー、僕絶対ものを作るときに、そのユーザーさんのシナリオを書くんですよ。当たるかわかんないですけど。これがあったらその人の暮らしはどう変わるのかって考えるんです。どうやって使うのとかをまず考えて、サービスやものを作るんです。制作会社の時の教訓を今でも大切にしてます。

──これからも、もの作りに対する思いを絶やさずに頑張ってください。今後の山口さんの活躍に期待しています。

山口さん03

ちなみに、一緒にお仕事できる仲間を募集されているそうです! IoTにご興味のある方、ぜひ株式会社パエリアのウェブサイトをご覧下さい。
 
 
ただいまco-ba shibuyaでは10月末まで、事務手数料が半額(通常20,000円のところ、10,000円!)になる秋の新規入会キャンペーンを行っております。この機会にぜひco-baのご利用をご検討下さい。

[Profile] 山口 隆広

株式会社パエリア 代表取締役兼ディレクター

福島県出身。東北大学大学院工学研究科修了。株式会社リクルートメディアコミュニケーションズでクーポン系雑誌や住宅系広告メディアのプロダクトディレクションを経験。株式会社ディー・エヌ・エーに転職後、女子系ゲームのプランナー、ゲーム領域におけるUX設計、クイズ系サービスのディレクターを経て2014年11月に株式会社パエリア設立。
現在は社長兼ディレクター業務の傍ら、自社サービスのエンジニアも担当。