京王線調布駅から徒歩1分にある会員制コワーキングスペース「co-ba CHOFU(コーバ チョウフ)」には、様々な仕事をしている人たちが日々集まっています。
いったい、どのような人たちがco-ba CHOFUを拠点に働き、暮らしているのでしょうか。
Vol.16は、2023年4月に入会して、今やco-baコミュニティの盛り上げ役として大活躍のBRIDGE 代表 井上淳さんにお話を伺いました。
組織開発、人材育成関連の仕組みづくりや教育研修企画をしています。人材育成の講師、ファシリテーション、コーチやメンターなどもやります。co-baでは企画書づくり、お客様やパートナーとのオンラインMTGをメインに利用しています。
元々システムエンジニアになりたくて、新卒で就職するため大阪から上京したのですが、縁があったのは人材派遣会社の営業職でした。仕事をしていく中で、やっぱりシステムエンジニアへの憧れがあり、システム開発会社に転職しました。ただ、そこでも営業職として採用されて。その中でIT教育支援に8年近く携わったのですが、業界を知れば知るほど、「IT教育だけやっていても、人の成長への貢献度は薄いのでは」という思いが大きくなり、人材育成を本格的にやっていこうと転職することにしました。
後々気づいたのですが、長時間座って作業をするシステムエンジニアは、自分には向いてなかったんですよね。普段も、仕事が休みの日も家でじっとしていられないタイプ。外に出ている方が好きなんですよね。
転職先でも、IT教育事業に携わっていたのですが、並行してTeach for JapanというNPO法人の活動にもプロボノとして参加していました。
「すべての子どもが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現」というビジョンを掲げたNPO法人なのですが、子どもたちと関わるようになって、「子どもたちが何かやりたいと思っても、それを受け止める保護者がいないと叶わない。まずは保護者を変えていかないといけない」ということに気づきました。
世の中の99%以上が中小企業という中で、お客様であるIT教育事業のクライアントは予算が潤沢にある大企業ばかり。今の仕事では、大多数を占める“中小企業で働く保護者”を変える機会は得られないし、会社の事業として予算の少ない中小企業に力を入れることは難しいです。「なら、自分がやるしかないな」と思い、2020年2月に独立しました。
当時は、ちょうどパンデミックで世の中が騒ぎ出したタイミングでした。色々大変ではありましたが、今までの縁からいくつか仕事の依頼をもらって、生活基盤を作っていました。
今は、依頼してくれた会社の人事部のいちメンバーのように迎え入れてもらって、依頼主と一緒に汗かきながら、人材育成のコンサルティングや、研修の企画、組織開発のワークショップ企画・実施をメインに請け負っています。
独立してしばらくは客先に通う業務で、会社員のような生活をしていました。その仕事がひと段落し、本当に自分がやりたかった仕事に集中しようと思った時、できるだけ自宅では仕事をしたくなくて、比較的自宅から近いコワーキングスペースを探しました。そして、いくつか見る中で、食事する場所がたくさんあって選べるところと、co-baの雰囲気の良さが決め手となり入会を決めました。
仕事をしていて、食事って唯一の楽しみなんですよね。今は、調布銀座商店街にある龍江飯店がお気に入りで、co-baに来ている時はほぼそこで昼食を食べていますね。
引っ越しでco-baを卒業していった阿部さんが、入会したての自分と既存会員さんを繋いでくれました。
その時仲良くなった新さんは、一時長野に行かれていたのですが、今年の夏にco-baに戻ってきたので、最近はタイミングが合えばだいたい一緒に昼食食べに行っていますね。
ここで出会ったのも、ご縁があってのこと。出会った人との関係性は大事にしたいと常に思っています。
来られる時はなるべくco-baで作業しています。朝10時くらいに来て、19時くらいに帰宅します。
お客様先に行ったり、商談や込み入ったMTGが続くときは、自宅で作業していますね。
休憩は、1時間に1回外に出て散歩しています。煮詰まった時は、気晴らしにPARCOに行ったり、本屋で最近のトレンド本を眺めながら気分転換しています。時には、猿田彦珈琲 調布焙煎ホールに場所変えて仕事をすることもあります。
自分の座右の銘は「偶然は必然」なんです。co-baで出会ったのにも何か意味があるだろうし、自分がいる場くらいは盛り上げたい、という気持ちがあって。
他の会員さんもco-baに仕事しに来ているので、話しかけるタイミングが難しいんです。でも、「おやつ会」っていう機会があると、普段話したことない人とも気軽に話すきっかけができていいですね。
行動って伝播すると思っていて。自分のふるまいが、周りの人にも影響して、co-baがより良い場になればいいな、とも思っています。
《co-baのおやつ会》
わざと取り分けにくいおやつを用意して、お互いにコミュニケーションを取りながら、自分が食べたい分だけ切り分けて次の人に回します。
この時は、井上さんの出張土産のチーズケーキを、つつじが丘パオコーヒーさんの水出しコーヒーと共にいただきました。
野望としては、全国47都道府県にお客様をつくって、旅しながら仕事してみたいです。
それと、昨年合気道を始めたのですが、合気道も相手と気を合わせる、という意味で普段やっているコミュニケーションに関する研修にも通じるところがあるので、合気道を織り交ぜた人材育成プログラムを作ってみたいですね。
仕事以外では、地域貢献もしていきたいです。
自分は人に恵まれてきたから、今こうしてやって来られています。このご縁を、まわりに還元していきたいという気持ちがあるので、縁を自分で止めずに、循環させていきたいです。
普段から雑談する機会は多かったのですが、じっくりと職歴についてや、日々考えていることをお聞きするのは初めてでした。昨年co-baで親子向けコミュニケーションワークショップをやってくださったり、おやつ会に幾度となくおやつを提供してくれることについても、今回のインタビューでなるほど納得。おかげさまで、確実に会員同士の会話が増え、いい雰囲気になってきていることを感じます。
ただの仕事場だけでなく、「暮らすもはたらくもここちよい」場を、井上さんの力も借りて引き続き育んでいけたらと思います。(聞き手:shino)