DAY 40 石巻へ

  • 2015/11/29

研修3日目に東京であったイベント「リトル石巻」で出会った嶋脇佑さん。一般社団法人イトナブ石巻のメンバーの1人として石巻で活躍するメディアディレクター/プランナーです。高専出身と伺って(だからというわけでもないですが)イベント終了後に話しかけて、今回の研修中に石巻にお伺いすると伝えてその日は別れました。

気仙沼での滞在期間中にスケジュールの調整をして石巻でお会いできることになったので、今日はレンタカーを借りて石巻に向かいます。車内のBGMはもちろんTRIPLANE。

イトナブ石巻は、東日本大震災から10年後となる2021年までに石巻から1000人のIT技術者を育成することを目指した活動をしています。大きな産業のない地方に新たな産業を生み出し、その地域で技術を身につけた若者を育成すれば、都会に出なくてもふるさとで働く道が生まれる。小中学生を含む若者が3日間のアプリ開発合宿を行う「石巻ハッカソン」やITワークショップなど、石巻の若者を対象にたくさんのおもしろい取り組みをされています。ちなみに、“イトナブ”とは「IT」「イノベーション」「営む」「学ぶ」を組み合わせた造語だそうです。

今日は日曜日だったのですが、中学生がパソコンをいじりに来ていました。

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▲イトナブの活動拠点の1つ。

今日は嶋脇さんに“石巻のいま”を案内していただきます。

まず訪れたのが「橋通りCOMMON」。コンテナやテントを使った飲食や販売のブースが軒を連ねています。まちなかに賑わいをつくり出すこと、新たなチャレンジをスタートさせる場としてつくられたそうです。今日のお昼ごはんはこちらでグリーンカレー。

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▲橋通りCOMMONにて。

続いては「石巻 まちの本棚」。人通りが少なくなった通りに“本のあるコミュニティスペース”をつくろうということででした場所です。本の貸し出しや古書販売、雑貨販売もしています。トークイベントや読書会などが行われているそうです。室内はスタッフや地元の人などでセルフビルドでつくられたとのこと。

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▲たくさんの本が並ぶセルフビルドでつくった室内。

石巻で様々な活動をしている嶋脇さん。案内していただく先々でいろんな人に出会います。次々とおもしろい場所に連れて行っていただいてワクワク。続いては「FUNADE studio」です。被災した大漁旗をリメイクしてつくられるグッズを販売している場所です。現在は地元の方9名でバッグや帽子などをつくっているそうです。魚のかぶりものがあったのでせっかくなのでかぶりました(笑)

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▲FUNADE studioでは妻へのお土産を買いました。

どんどん行きます。次は「日和キッチン」。県外出身の建築家の方が立ち上げた石巻の家庭料理やジビエ料理を提供するレストランです。震災後に石巻に通ううちに地元の人の暖かさやおいしい食事に感動してつくられたこのレストラン。オーナーさんは現在は石巻に移住されています。隣にある東北☆家族ショップもおすすめ。上海在住のイラストレーターの方が生み出す東北にちなんだ様々なキャラクターのグッズを販売しています。私が大好きなパンダのキャラクターも!

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▲かわいい外観の建物にはパンダグッズもたくさんある東北☆家族ショップも入っています。

日和キッチンの向かい側には石巻こけしのショップも。石巻の伝統工芸ではありません。津波で被災した呉服屋さんが地域を盛り上げるきっかけになればと数年の修行を経てオープン。港町である石巻をイメージして青系の色を使っているのが特徴だそうです。こけし大好き女子「こけ女」たちが集まるのだとか。現在は改装工事中でしたがこけしと記念写真を撮らせてもらいました。

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▲石巻こけしと記念写真。

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▲イトナブ石巻の嶋脇佑さんと。

地元にいる方に案内していただくことで観光では気付けない視点でまちを見ることができたり、お会いしたりお話したりできる方が増えるのは人を訪ねる旅でしかできないことだなと思いました。東京でこちらから話しかけたことで実現した石巻訪問。人と人とのつながりの大切さを改めて感じた1日でした。

ご案内いただいた嶋脇さん、ありがとうございました!

イトナブ石巻 http://itnav.jp/

◆今日のみっちー日記◆
・人を訪ねる旅は観光と比べて得られる情報が圧倒的に多い。
・「震災から4年半が経って活動を終えたり低調になっているプロジェクトもある」
・高専出身者は卒業した高専が違っても盛り上がれる。

Profile  光井周平

1983年広島生まれ。幼少期から城好きだったことが要因で中学校卒業後に呉工業高等専門学校(呉高専)建築学科に入学。 卒業後は広島大学に編入学をして、大学院工学研究科博士課程前期、後期を経て母校である呉高専に教員となる。 専門分野は建築構造で、助教として主に木造建築に関する研究をしている。 学生とともに呉市両城の空き家再生プロジェクトに取り組み始めて以来、“場(空間)”と“そこに集う人々”が地域の活性化に どのような役割を果たすのかに関心がある。2015年10月から12月まで民間企業研修のためツクルバで活動中。